『rusticork』 ― 既存設備を活かし、仕上にこだわり抜いた空間
お子様の学区が変わらない範囲で、数年間お住まいを探されていたS様ご家族。二人目のお子様が誕生したことで、以前のお住まいが手狭になり、マンションを購入することに。デザイン関係のお仕事をされているご主人のご希望で、自分たちの好きな空間づくりができることから、中古マンション×リノベーションの選択肢を視野に入れていたそうです。
日当りもよく家族みんなでゆったり過ごせる広いリビングと、理想的な間取りと専有面積のある物件に出会い、同行内覧からのお手伝いで物件購入をされました。
木の質感が感じられる家にしたい
間取りは現状のままでも不満はありませんでしたが、無垢のフローリングに変えることがリノベの絶対条件でした。綺麗すぎず、程よく節の入ったオーク無垢材をご提案し選定。床暖対応のフローリングだと種類も限られること、また総合的な予算を抑えるため床暖は見送りました。扉も従来のシート貼りの物ではなく、木製にこだわり、全て突板貼りのドアを造作しました。窓枠も目立つところは、白い塗装でなく、上から突板を貼り、ディティールまでも木製にこだわり抜きました。
あえて設けたリビングパーテーション
もともと広いLDだった間取りに、あえて造作したリビングパーテーション(新設壁)には、黒いフレームの室内窓を設けています。このリビングパーテーションの前には、ご主人のこだわりでオーダー作製したチェストが置かれる前提でプランされました。また、このリビングパーテーションがあることにより、現在ひとつながりで使用しているLDに新たに壁を設けることで、将来子供部屋として間仕切り可能な設計となっています。お子様が小さいうちは、広々とリビングでみんなでくつろげる空間は理想的です。
限られた予算の中で、設備は既存利用にする
築35年の物件ではありましたが、20年程前にリフォームされており、間取りは理想に近かったとそうです。水回りも比較的新しく、浴室や洗面台は既存利用、洗面の鏡のみ交換しました。ゲストの目に触れるトイレは、排水の位置や大きさを変えずに、洗面とトイレ機器を新規のものへ更新しています。壁はサブウェイタイル貼りにし、小物を飾れるカウンターを造作することで、雰囲気を一新しています。大きくコストを抑えられたポイントはキッチン。まだまだ使用できるシステムキッチンはそのまま既存利用し、レンジフートをステンレス製のモノに入れ替える他、キッチンキャビネットは扉を木の突板貼りへ、吊り戸棚も扉をステンレス貼りへ変更、壁はサブウェイタイル貼りで好みのキッチンへ様変わりを実現しました。
住まいの全体に木の温かみが感じられる中、室内窓やダクトレールの黒、キッチンには吊り戸棚にステンレスを用いるなど、アクセントの素材も盛り込んでいます。ご主人が仕事上で出会うカッコいいモノや家具たちがレイアウトされ、より上質な空間を作っています。お子様が目の届く範囲で、床で遊ぶ広いスペースも確保でき、家族みんなが思い思いにくつろげる家になりました。
RENOVATION PLAN

DATA
施工主 |
世田谷区S邸 |
---|---|
物件種別 |
中古マンション |
築年数 |
35年 |
施工面積 |
88.00㎡ |
---|---|
施工期間 |
1.5ヵ月 |
家族構成 |
夫婦+子供二人 |
工事箇所 |
LDK、洋室×2、洗面室、トイレ(浴室は既存利用) |
---|---|
工事費 |
731万円 |
物件番号 |
100 |